白い輪 読谷村史編集室 読谷村戦後復興資料データベース

ID:000027 1951年5月19日 作成

帰村に関する行政文書

住民居住問題に関する陳情の件


一、楚辺区は現住人口2,436名、戸数534戸を擁し之だけの移動居住地は容易に見つからない。
二、用水の件で現在20の井戸でも不足をきたし、暗川と言う豊富な泉からポンプで揚げて足りているのに移動となれば、これだけの水を如何にして供給するかが大きな悩であります。当地区近くは何れも100尺以上掘らねば水は出ません。
三、現在の住宅資材は大体腐朽して居り又釘づけなるが故に取りこわして再建すれば殆ど9割程度の資材を足さねば建築出来ず経済の不如意から再建出来ないで途方に暮れるのがたくさん出来ると思われます。
四、食糧不足の今日移転に多糧の人夫と食糧を要すると共に耕作はおくれ極度の食糧不足に陥り餓死するもの出る心配があります。
五、余りの苦しさに厭世思想が起ったり現在の社会や政治をきらったりするものが出たらどうするかと云う心配があります。
六、学校が現位置より移さる時は住宅建築とかち合って容易に移築が出来きず、教育事業が中断される心配があります。又適当な移転敷地がなかなか見つかりません。
七、移動により耕地が減り食糧生産の少なくなることを心配します。

資料ID
000027
作成日
1951年5月19日
資料名
帰村に関する行政文書
件名
住民居住問題に関する陳情の件

サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。

二重輪 利用者アンケート