陳情書
終戦以来既に五星霜私達は住み馴れし郷を出でて未だに郷に復帰する機会を得て居りません。
想えば近来民意の安定と経済の復興又軌道に乗りつつ有る今日私達の住居も亦旧に復すべきことを信じて居ります。
読谷村の移動は御承知の如く他地区に比し甚だしく後れていたりと耕地過少の為衣食住の三方面から立後れの形になり中でも旧部落に復帰せる以外は未だに住の安定を得ず為に腰を据えて各自の職務に精励する機会を失い勝で有ります。
特に私達比謝矼区民の特殊性を申上げますならば戦前比謝矼は読谷村の南部入口で有り那覇、名護の中間地点で有り合せて
- 資料ID
- 000040
- 作成日
- 1950年2月1日
- 資料名
- 帰村に関する行政文書
- 件名
- 陳情書