居住問題に関する陳情の件
口頭指令により大木住民が7月1日までに立退かねばならぬと言うことを伝え聞いて大木現住民は大変心配致して居ます。
(1) 急に立退となればその工事に要する食料を持ち合わせていない。
(2) 建物は腐朽し、しかも釘づけであるから、取りこわせば割れたり折れたりして再建は出来ない。
(3) 再建に際し呈すべき資材がない。
(4) 資材や、食料を買い得る御金がない。
(5) 移る可き敷地を買うことが出来ない。
(6) 移転先での水の供給をどうするか。
(7) 来年にそなえる食料増産の気持になれない。
という様に、どうにも手のつけられぬ情態にあります。
御同情により住宅のない所を御使用なってこのまま居すわりが出来る様にその筋へ陳情方御高配下され度く、ここに住民代表連署を以って陳情致します。
1951年5月18日
読谷村大木区区長 砂辺松栄
読谷村長 當山眞志
- 資料ID
- 000107
- 作成日
- 1951年5月18日
- 資料名
- 帰村に関する行政文書
- 件名
- 居住問題に関する陳情の件