部落居住問題に関する陳情書
楚辺部落住民が7月1日までに立退きをせねばならぬという口頭伝達があったという御知らせにより部落民全体が大変心配を致しています。経済的自立をせねばならぬと張り切って働いている住民が恋しい我が家を立退くということは精神的に非常な打撃を受け、経済復興の活動力を喪失すると共に左の点で特に困窮致し、社会問題としても大きな損失を来すものと思考されるのであります。軍の政策にも全幅の御協力を致します故、何とかの御思召により現在の通り居すわりが出来ます様、又もし止むを得なければどちらか半分位でも居すわりが出来ます様、その筋へ陳情方御高配下され度くここに全住民代表者署連を以って御願い申上げます。
1951年5月18日
読谷村楚辺区区長
桃原栄次郎 印
読谷村長
當山眞志殿
- 資料ID
- 000109
- 作成日
- 1951年5月18日
- 資料名
- 帰村に関する行政文書
- 件名
- 部落居住問題に関する陳情書