読総第242号
1951年5月19日
読谷村長 当山真志
沖縄群島知事 平良辰雄殿
住民居住問題に関する陳情の件
当村楚辺並に大木区一部の住民が7月1日迄に立退の口頭指令を受けたと言う通知に接するや別紙の通り居住居すわりの陳情書を提出して参りました。
部落からの陳情書にもあります様にあれだけの住民が立退くとなれば事態実に憂慮さるべきものがあと思いますので実情御諒察の上その筋へ御接渉善処方御高配下されたく別紙部落民陳情書相添え謹んで陳情致します。この外に楚辺、大木、渡具知の陳情連名書及地図を添えて出した。
部落居住問題に関する陳情書
楚辺部落住民が立退をせねばならぬと言ふ口頭伝達があったと言う御知らせにより部落民全体が大変心配を致して居ります。経済的自立をせねばならぬと張り切っている住民が恋しい我が家を立退くと言うことは精神的に非常な打撃を受け経済復興の活動力を喪失すると共に左の点で特に困窮致し社会問題としても大きな損失をきたすものと思考されるのであります。
軍の政策にも全情の御協力を致します故、何とかの御思召により現在通り居すわりが出来ます様、又若し止むを得なければ、どちらか半分位でも居すわりが出来ます様その筋へ陳情方御高配下され度くここに全住民代表者連署を以て御願い申し上げます。
1951年5月18日
読谷村楚辺区長 桃原栄次郎
読谷村長 當山真志殿
- 資料ID
- 000026
- 作成日
- 1951年5月19日
- 資料名
- 帰村に関する行政文書
- 件名
- 住民居住問題に関する陳情の件